アクタス新宿店でBorge Mogensen（ボーエ・モーエンセン）生誕100周年記念展示会を開催

7月26日（土）から8月18日（月）までアクタス新宿店で、Borge Mogensen（ボーエ・モーエンセン）生誕100周年を記念したエキシビジョンが開催されています。FREDERICIA FURNITURE（フレデリシア・ファニチャー）社が今年、復刻したNo.1 SofaやSøborg Chair（ソボルグ・チェア）、J49ダイニングチェア、Hunting Chair（ハンティング・チェア）など代表作が一堂に集結します。
展示される作品の一部を紹介してみましょう。

こちらがNo.1 Sofa。1955年にモーエンセンがフレデリシア社のためにはじめてデザインしたソファ「201」を復刻したもの。
201はおよそ10年間しか販売されておらず、復刻で手に入るようになるのは嬉しいですね。

同じく今年、復刻されたソボルグ・チェアはもともと1950年にデザインされたもの。
モーエンセンは1940年代後半からプライウッドを使ったイスの製作に取り組んでいて、1949年にはすでに「9004 Plywood Chair」を発表していました。
ヤコブセンのアントチェアに3年も先んじていたんですね。
背と座にプライウッドを用いながらも、フレームは無垢材であり、ナチュラルで素朴なテイストはいかにもモーエンセンといったところ。

J49ダイニングチェアは1944年に、当時、デザイナーを勤めていたFDBモブラー（デンマーク協同組合連合会家具部門）のためにデザインしたもの。
戦時中であり、低価格で高品質な製品をというコンセプトで開発されました。シンプルで長く使いたいデザインですよね。
こちらは2012年にフレデリシア社が復刻しています。

このハンティング・チェアは1950年、コペンハーゲン家具職人ギルドの展示会で発表されたもの。
この年の展示会のテーマである「ハンティング・ロッジ」に合わせてデザインされました。
後に発表されるスパニッシュ・チェアの原点ともいえるデザイン。
長い間、製品化されることがありませんでしたがフレデリシア社が復刻生産し人気となりました。

モーエンセンが自邸で使用していたソファも展示

今回、とくに注目なのが、この「2213 sofa」。
コペンハーゲン北方、ゲントフテにある自邸のため1963年にデザインしたもの。
そして、これは自邸で使用していた実物なんです！

トップ画でモーエンセンが寝転んでいるのがこのソファ。
シンプルなデザインがいかにもモーエンセンらしいこのソファは、後に各国の官公庁やエグゼクティブオフィスなどで広く使用されることになります。

コーア・クリントの弟子であり、ウェグナーの親友でもあったモーエンセンはデンマークデザインになくてはならない人物。
この機会に、数多くの作品に触れ、もっとモーエンセンについて知ってみませんか。

『MOGENSEN 100 YEARS EXHIBITION』

会期／2014年7月26日（土）～8月18日（月）
会場／アクタス 新宿店　２階　スカンジナビアン　東京都新宿区新宿 2－19－1 Bygsビル1F・2F

●Borge Mogensen／ボーエ・モーエンセン（1914ー1972）

デンマーク、ユトランド半島のオルボー生まれ。
地元で1934年に家具マイスターとなった後、コペンハーゲン美術工芸学校家具課、王立芸術アカデミー家具科で家具デザインを学ぶ。
1942年からFDBモブラー（デンマーク協同組合連合会家具部門）のデザイナーを勤め、一般市民の視点に寄り添ったリーズナブルで品質の良い家具をデザインする。
1950年、自身のデザインスタジオを設立。1955年からはフレデリシア・ファニチャー社との共同活動を開始し、数多くの名作を発表。
ハンス・J・ウェグナー、フィン・ユール、アルネ・ヤコブセンと共に、デンマーク4大巨匠の1人とされる。