手折りされたペーパーが織りなす優しい光。LE KLINT(レ・クリント)社のライト
プラスチックペーパーを複雑に折り上げたLE KLINT(レ・クリント)社の美しいペンダントライト。
こちらの「172」はインテリアショップなどでも大きな存在感を発揮しているので印象に残っている方も多いのでは。
とても複雑な構造に見えますが、職人さんがプラスチックペーパーを手仕事で折って作られているんです。
レ・クリント社の基礎は20世紀のはじめデンマークの著名な建築家P.V.イエンセン・クリントによって築かれました。
クリントはオイルランプの眩しさを和らげるために羊皮紙を規則的に折り上げたランプシェードを生み出したのです。
こちらがレ・クリントの原点となったランプシェード。
その後、このランプシェードはクリント家の人々によって趣味の延長として作られていましたが、美しく機能的であることから評判となり、1943年、イエンセンの息子であるコーア・クリントらによってレ・クリント社が設立されました。
コーア・クリントと言えば、「リ・デザイン」の思想を提唱しヤコブセンや、ウェグナーに多大な影響を与えたデンマークデザインの父とされる人物。
つまりレ・クリント社はデンマークデザインの父の父によって作られたんですね^^
こちらは、「130」。イエンセンが作ったオイルランプのシェードを元に、息子の1人であるTage Klint(ターエ・クリント)がデザインしました。
そして、こちらがコーア・クリントによって1944年にデザインされた「101」。通称「フルーツランプ」。
1967年、Poul Christiansen(ポール・クリスチャンセン)によって「167」がデザインされます。
それまでの直線的な折りから、曲線を多様するようになった最初のモデル。
そしてクリスチャンセンは1972年にレ・クリントのアイコンともなった172を生み出したんです。
その後も数々の名作を世に出して来たレ・クリント社は2003年にはデンマーク王室御用達にも選定されるなど北欧を代表する企業に成長しました。
しかし、今も、クリント家の人々がささやかに手作りしていた頃のハンドクラフトの伝統は受け継がれているのです。
スタイリッシュで斬新なデザインとハンドクラフトの精神が共存
そんな素敵なレ・クリントのあるスナップを見てみましょう。
(snap by instagram)
まるで豪華なドレスのようなプリーツの172があるだけで空間が一気に華やかになります。
とても個性的な造形の172ですが、意外にも、どんな部屋にも合わせやすいんですよね。
ミッドセンチュリーの家具や、パントン、アールニオなどのスペーシーなデザインともマッチしますが、こんなナチュラルな部屋にも似合います。
柔らかな曲線が持つ優しい表情が活かされるんですね。
こちらは2013年にオイヴィント・スロットによってデザインされた新たなシリーズ「Swirl(スウォール)」の1つ「Swirl 2」。
スウォール(渦)という名前の通り、螺旋を描いたスタイリッシュなデザイン。
アマンダ・ヘッツのデザインによる「CASSIOPEIA(カシオペア)」。
複雑に平面が組み合わせられた表面に小さな穴が開けられています。
まるで巨大なスペースシップのようですね。
みんなが大好きなムーミンともコラボしていますよ!
伝統を守りながらも、新しいことに挑戦していくレ・クリントの姿勢がよく分かりますね。
レ・クリントの照明は価格帯が¥40,000前後〜。
インテリアショップ等で広く取扱われているので、気になる方は是非チェックしてみてくださいね^^
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