iittala(イッタラ)のKastehelmi(カステヘルミ)で夏の食卓を涼しげに演出
公開日:
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最終更新日:2014/06/14
食器
器の表面に並んだ無数のキラキラした粒が美しいiittala(イッタラ)のKastehelmi(カステヘルミ)。
“朝露”を意味する名前の通り、まるで雫が輝いているかのような美しさ。
その涼しげな様子は、とくに夏の食卓にはぴったりです。
カステヘルミが誕生したのは、1964年のこと。
デザインしたのは現在では押しも押されぬフィンランドの巨匠にして、デザイン界の長老格Oiva Toikka(オイバ・トイッカ)。
オイバ・トイッカは、その前年、ヌータヤルヴィガラス工場にKaj Franck(カイ・フランク)の部下として入社したばかり。
カステヘルミは若き日の出世作なんです。
1980年代後半に生産中止になっていたのですが、2010年、オイバ・トイッカのデザイナーデビュー50周年を祝して復刻されたのでした。
タイプもカラーバリエーションも豊富なのが嬉しいですね。
色とりどりのキャンドルホルダーに灯を灯すと、こんな幻想的な光景が……。
こちらはレッドのボウル。
深みのある赤の発色はさすがイッタラ。
プレートとボウルとキャンドルホルダー。こんなふうに揃えると、なんだか贅沢な気分になりますね。
キャンドルホルダーもボウルもカラーによって違いますが、だいたい2,000円からといった価格帯。
プレートはサイズが17センチ、26センチ、31.5センチとあり、それぞれ2,500円、5,000円、7,000円といった価格帯のようです。
技術的な問題をカバーする装飾
こちらのスタンドボウルは、はるか昔の宝物のようなロマンティックな美しさ。でも、散りばめられた雫はただ装飾というだけではないんです。
カステヘルミは厚いプレスガラスで出来ていますが、1960年代当時の技術では、プレス加工のガラスの表面を平らで無傷にすることが難しかったんだそうです。
そこで雫を散りばめて傷を目立たなくしたんですね。
また、現在でもプレスガラスのグラスやボウルには側面に縦の線が出てしまいます。
雫はこの線も目立たなくしてくれるんです。
それから当時のプレスガラスの器には、陶器で言う糸底の部分が付いていました。
カステヘルミは雫がそのかわりになるので、糸底の必要がなく、とてもスッキリしたデザインになったんです。
これはヴィンテージのプレート。現行品にはないターコイズブルーが爽やかです。
雫が糸底になっているのが分かります。
技術的な問題を装飾でカバーしていたんですね。オイバさん、さすがです!
日本の夏にカステヘルミ
涼やかなガラス器は夏の食卓を爽やかに演出してくれますよね。
カステヘルミをどんなふうに使うか?
やはり日本人としては、真っ先に思い付くのはコレじゃないでしょうか。 かき氷^^
ほかにもこんな涼しげな使い方が……。
(snap by instagram)
イチゴってカステヘルミにベストマッチな気がします。
フルーツを盛るとみずみずしくて素敵ですよね。
モッツアレラとトマト。バジルのフレッシュな香りが漂ってきそう。
スタンドボウルにハリボー。きらきらした取り合わせがハッピーな気分にしてくれます。
冷やし中華も高級な印象に……。
極めつけはこれでしょうかね。カステヘルミで素麺!
今年の夏は、自分らしいカステヘルミの使い方を考えてみたいなーなんて思ってしまいました^^
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